氷河地形の生んだ美しい山 幻の日本百名山 ニペソツ山
山旅人専属ガイドの津森です!
北海道では珍しい氷河地形の山容が印象的。なぜ日本百名山に選定されていないのか、諸説いろいろはさておき、皆が不思議と思うくらい魅力のあるニペソツ山。以前は長丁場の日帰りルートが定番でしたが、数年前の災害で不通となってしまい、今はテントに1泊して登頂する行程となります。花良し、展望良し、眺めて良しの三拍子がそろったこの山。慌ただしく日帰りで往復するよりも、山中泊の方がしっかりと魅力を感じとれる事でしょう。北海道ガイドの山下ススムさん(ガイドピリカ)さん、星野千春さん(ガイドピリカ)にお世話になりスタッフ3名体制でご案内してきました!
ガイド:山下 ススムさん(ガイドピリカ) 星野 千春さん(ガイドピリカ) 津森 豊
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こちらの写真は前天狗テント場からのニペソツ山。最高の立地で雄々しい山容を眺めることができます。
お世話になった糠平温泉の山湖荘さん。家族経営の真心こもったお宿です。予定していた山行2日目の登頂日があまり良くない天気予報だったので、初日に登頂してしまうことに。宿から登山口まで車で30分。5:00の歩き出しです。
幌加温泉登山口からは平坦な作業道を進みます。前日の雨が相まって、なかなかのぬかるみ道ですよ~。私はサバイバルに行くみたいでワクワクしました。
頂上まで10.5km。長い長い登山の始まりです。
展望台まで進むとニペソツ山が見えてきました!
森林限界近くになるとハイマツの障害物コースと、ちょっと急な雪渓を登りニペソツ山の稜線に出ます。
エゾノツガザクラとエゾコザクラ、チングルマ群生のお花畑で
ほっと一休み!
この急登を登りきったら広くてなだらかな稜線です。前天狗のテント場に到着~。
ほんとに良い立地です!ここで一度テントに入り泊りの荷物を置いて登頂用の装備だけ持って、さあ!頂上まであと2時間、往復4時間頑張りましょ~!
長く続く美しい稜線歩きを楽しみながら・・・
無事登頂ーーー!!長かったーー。皆様朝早くからお疲れさまでした!
さて、今回このコースに咲いていた花々を少し紹介しますね。
稜線ではイワヒゲとイワウメが絨毯のように敷き詰められた群生は圧巻でした。
ミヤマオダマキとミヤマアズマギクの間に咲いているエゾルリソウは北海道でもとても珍しい花!
全員足並みもそろって一緒に登頂おめでとうございます!
下山はテント場に到着すると同時に嵐に。濡れることなくテントに逃げ込みセーフ~。
そして、テント場からの月夜の景色・・・奇麗だったな~。
翌朝、天気予報は雨マークにも関わらず降られることなく順調に下山することができました。車へ乗り込む寸前に土砂降りになってまたまた滑り込みセーフ!今回ご参加の皆さまはなんと強運の持ち主でしょうか。
最終日です。登ったニペソツ山を糠平湖から眺めます。ちょっと、頂上付近に雲がかかり、全容は見れませんでしたがそれでもこの青空と糠平湖にかかるタウシュベツ川橋梁の景色に感動です。
手の届くほど、ごく間近な場所からタウシュベツ川橋梁を見学しましたが、歴史的建造物なので見ごたえありました。
目指し甲斐のある達成感満載のニペソツ山。皆さまの笑顔も絶えず、抜群なチームワーク、山下ガイドと星野ガイドのしっかりサポートで楽しんだ北海道のしっかり歩きでした。来年は道東の知床半島を縦走します。沢山の挑戦をお待ちしております!津森