日本海に沈む夕日とブナの原生林 新緑の白神岳から十二湖縦走
山旅人専属ガイドの津森豊です!
今回は秋田県と青森県にまたがる世界遺産 白神山地に行ってきました!
山頂泊に価値がある 白神のブナ原生林を見渡す好展望
白神山地を代表する秀峰、白神岳。稜線の一歩内側は世界遺産登録エリアです。日本海と世界遺産の森を一望出来る魅力的な山なのに、ほとんどの登山者は日帰りで足早に往復されます。個人差はありますが、日帰りだと往復9時間を超える長丁場。そこでこの企画では頂上小屋に泊り1日の行動時間を短縮。新緑のブナの森や日本海へ沈む夕日、満天の星空等、時間に縛られる事なくゆっくりと楽しみます。そして2日目はあまり人の入る事の無いマイナールートへと縦走。長丁場のピリッとした登山をお楽しみ下さい。ガイド2名の他にボッカスタッフも同行し、山頂小屋で利用する食材や調理器具を運搬。参加者の負担を軽減します。
2日間の縦走を終えた翌日、最終日は地元ガイドと共に手ぶらで気楽に白神の森を歩きましょう。行き先は岳岱自然観察教育林。樹齢数百年のブナが乱立する神秘的な森を歩きながらガイド斉藤栄作美さんから生態系や動植物のお話を聞きましょう。
現地ガイド:斉藤栄作美さん 佐藤浩二さん ガイド&添乗:津森豊
参加者の皆様限定の写真ダウンロードサービスはこちらからどうぞ!
初日のミーティング。明日から世界一のブナの森をたっぷりと楽しんでいただきます。世界遺産の登録の経緯やその規模、現在の保全活動など。流石は斉藤栄作美さん、秋田白神世界遺産センターの職員さんをされていた白神山地を語る第一人者です。
白神岳登山口からスタート。
森に入れば早速ブナの巨木がお出迎えしてくれます。
鬱蒼とした森をどんどん進みます。
最後の水場で今日の水分を補給。
朝方かかっていた霧も徐々に薄くなり、太陽の光が差し込みます。大山をフィールドに25年ガイドをしている私津森も、白神山地で40年以上活動してきた斉藤さんも、今までで一番美しいのでは?というくらい神々しい森を見ました!
太陽の光が薄霧の森に差し込みます。感動!大きなブナの木には、
エゾハルゼミの行進した軌跡が。森は1日も休まずその活動を続けています。
さあ、尾根に出ました。ここからはどんどん距離を稼いで、
森林限界を超え山頂付近のお花畑へ。
今回見ることが出来たお花を少しだけご紹介します。
ゴゼンタチバナ
シラネアオイ
ツマトリソウ
これでもほんの一部。本当に花の多い山でした。
世界遺産核心部の森に夏空の雲。山頂はあと少しですよ。
去年内装が新しくなった白神岳無人小屋。皆様お疲れさまでした~。
世界遺産をバックにチーズ!
夕食は、ご当地のグルメをご準備しました。カンパーイ!
白神といえば だまっこ鍋です。藤里町のだまっこやさんが山に持って行けるよう、真空パックで食材をご準備してくださいました~。きりたんぽはご飯をちくわ状にしますが、だまっこ鍋は小さく丸くしたおにぎり状のご飯を入れます。鳥スープベースで、比内地鶏とマイタケ、シラタキ、長ネギなど。そして極めつけはセリです。これがないとだまっこ鍋じゃない!美味しかった!!
さあ、夕食後夕日の時間ですよ!日本海上の雲海に沈む夕日。
夕日を浴びて色づく花々。
小焼けの空をバックに、花と山々の色が一段と美しくなります。
夜が明けて朝、岩木山の右肩から登る朝焼け。
核心部の森に朝日が差します。遠くは八甲田山や森吉山も見れて感動!
十二湖までの長い縦走が始まります。
日本海と昨日登ってきた尾根をバックにチーズ。
右手に核心部の森と冬にしか行けない向白神岳を眺めながら。
ブナの木々が形成した美しいブロッコリーの森を見下ろします。
このルートは自然度の高い森歩き。
笹を手で除け、木の根を踏みしめて進みます。時折、人間の作ったベンチに熊のお食事の跡が。たった今までここで食べていたようです。私たちが立ち去ったらまた出てきて食べるのでしょう。
1日たっぷりと、
この美しい森を満喫します。
縦走も終盤。
ブナの森の湧き水をいただき、十二湖に下山です。
最後は青池。地下から湧き出す純度の高い天然水。
池に覆いかぶさる木々が水面に映って息をのむ景観です。皆様お疲れさまでした!
最終日も最後の最後まで白神山地を楽しみます。こちらは秋田県側の田苗代湿原。
新緑もすっかり進んで、夏の始まりを感じます。
そしてこちらは岳岱自然観察林。
斉藤さんがご自宅で準備して下さった天然ネマガリタケとミズの山菜でお味噌汁。そして手作りサンドイッチでランチタイム!
しっかり歩きの白神岳から十二湖縦走。世界一の森を4日間満喫する素晴らしいコースです。見上げて良し、見下ろして良しの癒しの森を皆様も体感してみませんか。ご興味のある方、次回のご参加を心よりお待ちしております。津森